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「NAS 認識しない」データ復旧事例 LS-WX2.0TL


現象:EMモードで LinkStation を認識しない。
OS:Linux RAID0 XFS フォーマット
メーカー:BUFFALO LS-WX2.0TL/R1(1TB×2)
原因:ハードディスク故障(セクタ不良)
フラグ:データ復旧成功



・状況について

お客様談:部門の共有ファイルを管理していた NAS(LinkStation:LS-WX2.0TL/R1)を認識しなくなった。バックアップを取っていた USB ハードディスクも先週故障してしまい…仕事が完全に止まってしまった。BUFFALO社サポートへ問い合わせ、指示された通りいろいろ試すが BUFFALO NAS Navigator で EM モードから復活できず。緊急事態なので一旦は他社さんのデータ復旧サービスに問い合わせた。しかし、25万円と高額で予算が取れず。自分たちで解決を試してみる。ネットでいろいろと調べ Ubuntu で接続するも RAID0 を構築できなかった。その際にたまたま当社を知り、依頼することに決めた。


・LinkStation EM モード の補足について

LinkStation のトラブルの概要と注意点については、NAS を認識しない、アクセスできない時の対処法 LinkStation、TeraStation、LAN DISK、 LinkStation のフォルダが開けない、消えた?! その原因と注意点 で確認してください。当社ホームページのコラムで解説しています。

ちなみにですが、BUFFALO NAS Navigator を開き、EM モードから復活出来ない場合ですが、主な原因は OS(Linux)などのシステム障害です。そして、ファームのアップデートを試すことで復活することもあります。なお、一時的な障害の可能性もありますので、まずは電源を落とし、再起動を試してください。


・NAS のデータ復旧と注意点について

ハードディスク検査の結果、わずかですが 1番のハードディスクにセクタ不良がありました。つまりハードディスク故障が原因です。そしてセクタ不良とはハードディスクの記録面の磁力が弱くなる故障です。磁力が弱くなってしまうと、その部分は読み出すことも書き込むこともできません。ただし記録面全面の磁力が一気に弱くなることはありません。部分的な故障が大半です。

OS(Linux)がインストールされているパーテーションを中心にセクタ不良があり、システム障害を起こしていました。EM モードから復活出来ない原因です。なお、どの種類の NAS であってもシステムのパーテーションとデータを保管するパーテーションが別々になっています。これはパソコンでも購入時から C ドライブ、D ドライブと分かれているものがありますが、同じ仕組みです。

NAS は LAN 上のパソコンからのリクエストを待ったり応答するなど、機器自体が自立して処理しなければ機能しません。そのためには OS とアプリケーションが必要であり、つまり小さなサーバーマシンです。そしてトラブルシューティングも複雑です。ネットで調べた記事の原因とたまたま同じ原因のトラブルであればその手順で上手くいくはずですが、原因が違えば対処も異なるので失敗します。根本的にはデータ復旧や取り扱いが難しいと言えるでしょう。そこで注意したいのは故障の悪化です。

ハードディスクが壊れている場合は、通電時間が長ければ長いほど故障個所が進み、悪化させてしまう恐れもあります。直すつもりが結果としてデータを壊してしまう恐れもあり、ここは注意してください。そこで修復作業や復旧作業を行う場合は、何回も試さず1回だけ試してください。これは失敗する場合は何回試しても失敗するためです。たくさん実行すればなぜか成功するなんてことはありません。

機械ものですので、どうしても故障が起きてしまうことも。LinkStation には標準でバックアップ機能も付いていますのでぜひご利用ください。当社ではバックアップシステムの構築サービスも行っておりますのでお困りの際はお声掛けください。

クローン環境からソフトウェアRAID0を構築し、当社で開発した XFS フォーマット・データ復旧プログラムを使い、データを復旧しました。データが保存されているパーテーションにもセクタ不良はありましたが、救出したデータをお客様にご確認いただきOKをいただきました。

作業期間:1日間。データ復旧。
コメントを付けているため、すべての事例を紹介できませんが、もしお困りの際は実績豊富な当社へご相談ください! 関東エリアは出張作業もやってます!


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