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LinkStation データ復旧 事例 LS-WX2.0TL


現象:LinkStation が赤ランプ点滅で認識できない
OS:Linux RAID0 XFS フォーマット
メーカー:BUFFALO LS-WX2.0TL/R1(1TB×2)
原因:ハードディスク故障(セクタ不良)
フラグ:データ復旧成功



・状況について

お客様談:LinkStation(LS-WX2.0TL/R1)を2週間ほど前に落下させてしまい前面パネルが壊れて外れてしまった。冷や汗をかいたが、使用上まったく問題なく使えていた。その時にバックアップを取っておけば…。3日前くらいから接続できないスタッフもいたり、コピーが中断するなど不安定になった。いざバックアップを取ろうとしたところ、超重要なフォルダが開けないし、コピーも失敗する。とにかく拾える重要データだけでもコピーしようとしたが、コピー中に LinkStation を認識しなくなった。LinkStation を見てみると、赤ランプが点滅していた。RAID0 構成。


・LinkStation RAID0 の補足

LinkStation のトラブルの概要と注意点については、NAS を認識しない、アクセスできない時の対処法 LinkStation、TeraStation、LAN DISK、 LinkStation のフォルダが開けない、消えた?! その原因と注意点 で確認してください。当社ホームページのコラムで解説しています。

ちなみにですが、USB で接続する外付ハードディスクと違い LinkStation のような LAN で接続するハードディスクには OS が搭載されています。USB 機器はパソコンに接続しパソコン側でコントロールするため単に入れ物ですが、LAN で接続するハードディスクは LAN 上のパソコンからのリクエストを待ったり応答するなど、機器自体が自立して処理しなければ機能しません。そのためには OS とアプリケーションが必要であり、さらにはソフトウェアRAID まで組まれた、まさに小さなサーバーマシンです。そして USB or LAN という接続の方式が違うだけというわけではありません。根本の仕組みから違います。

なお、LinkStation の「赤ランプ点滅」イコール「ハードディスクが正常に認識されない」です。ほぼハードディスク故障が原因ですので、悪化させないためにもすぐに電源を落とし、データを保護してください。

LinkStation には標準でバックアップ機能も付いていますのでぜひご利用ください。当社ではバックアップシステムの構築サービスも行っておりますのでお困りの際はお声掛けください。


・LinkStation のデータ復旧と注意点について

1番のハードディスクにセクタ不良がありました。ちなみにセクタ不良とはハードディスクの記録面の磁力が弱くなる故障です。磁力が弱くなってしまうと、読み出すことも書き込むこともできません。ただし記録面全面の磁力が一気に弱くなることはありません。部分的な故障が大半です。

また「1週間ほど前に落下させてしまい前面パネルが外れてしまったが使用上問題はなかった」とありますが、セクタ不良は落下とは関係しません。経年劣化が原因です。

それとこちらで使われている Seagate 社のハードディスクですが、セクタ不良に弱く、ちょっと発生するだけでも基板が誤作動してしまいます。許容範囲のセクタ不良でしたが、正常に動作することができず LinkStation の赤ランプが点滅していました。

なお、ハードディスクが壊れている場合は、通電時間が長ければ長いほど悪化させてしまう恐れもあります。原因を把握せずにあれこれ試すと、最悪はデータを壊してしまう恐れもあり、ここは注意してください。「赤ランプ点滅」イコール「ハードディスクが正常に認識されない」です。赤ランプが点滅している場合は、まず電源を落としてから、ご相談ください。

データが保存されているパーテーションに磁力の弱くなっている部分はなく(Linuxシステムの部分でのみセクタ不良が発生)、とてもきれいな状態でした。クローン環境からソフトウェアRAID0を構築し、当社で開発した XFS フォーマット・データ復旧プログラムを使い、すべてのデータを復旧しました。

作業期間:3日間。データ復旧。
コメントを付けているため、すべての事例を紹介できませんが、もしお困りの際は実績豊富な当社へご相談ください! 関東エリアは出張作業もやってます!


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