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RAID崩壊 TeraStation PRO のデータ復旧事例


現象:TeraStation (RAID10) を認識しない
OS:Linux RAID10 XFS フォーマット
メーカー:BUFFALO TS-H1.0TGL/R5(250GB×4)
原因:論理障害
フラグ:データ復旧成功



・TeraStation RAID 崩壊の状況について

お客様談:ビルメンテの関係で前日の夜にコンセントを抜いた TeraStation PRO:TS-H1.0TGL/R5 が赤ランプで起動しない。ネットワークから TeraStation を認識しない。バックアップは数か月前まで取っていたが、バックアップ用の USB ハードディスクが故障した時から抜いてしまい… データは残っていない。データだけでも復旧しないと、明日の仕事が完全に止まってしまう。ネットで検索した際に NAS(LinkStation、TeraStation、LAN DISK)を認識しない、アクセスできない時の対処法 を見て、ハードディス故障がないことを確認済み。ただし、RAID 崩壊なのでいろいろ試してみたが直せなかった。ハードディスク故障でも復旧し、さらに処理が早いということで RAID10 にした。過信もあってバックアップを取らなくなったが、まさか RAID が崩壊し、データにアクセスできなくなるとは…


・TeraStation トラブルの補足について

RAID10 は、RAID0 をミラーリングしたものであり、ハードディスク故障が発生しても残りのハードディスクで仕事を続けられる仕組みを備えています。しかし、購入したままの状態であれば、製造日やロットが同じ又は近いハードディスクが使われているため、全滅なんてことも多々あります。

また RAID が崩壊したり、それこそ NAS であれば、LAN ケーブル差し込み口の故障であってもデータにアクセスできなくなります。さらには部品故障はなくても、フォルダが開けなくなるようなファイルシステムのトラブルもあります。

つまり RAID はハードディスク故障でも仕事が継続できる仕組みを備えているだけで、データを保護する仕組みではありません。データを失う要因はたくさんありますので、ぜひぜひ油断せずにバックアップを取ってください。

なお、NAS トラブル全般については、NAS のデータ復旧を大実験!仕組みを大公開LinkStation のフォルダが開けない、消えた?! その原因と注意点 も確認してください。当社ホームページのコラムで解説しています。


・TeraStation のデータ復旧について

ハードディスク検査の結果、ハードディスクに故障はありませんでした。原因は OS(Linux)のシステム障害による RAID 崩壊です。データが保存されているパーテーションは正常でまったく問題ありませんでした。

なお、TeraStation の電源を落とすと、RAID が崩壊するなんてことはありません。バックアップ用の USB ハードディスクが数か月前に故障したということから(長い時間使われていることから)、もしかすると寿命と言いましょうか故障の前兆だったのかもしれません。

ちなみに NAS 全般で同じ仕組みですが、OS(Linux)がインストールされているパーテーションとデータを保管するパーテーションが別々になっています。これはパソコンでも購入時から C ドライブ、D ドライブと分かれているものがありますが、同じ仕組みです。

データが保存されているパーテーションは正常でまったく問題なかったので、もし TeraStation にリカバリできる仕組みがあればそれで解決できました。もともと TeraStation は販売価格が高いので、これくらいの機能は付けてほしいと願います。今後の開発に期待です。

クローン環境からソフトウェアRAID10を構築し、当社で開発した XFS フォーマット・データ復旧プログラムを使い、データを復旧しました。データが保存されているパーテーションは正常ですべてのデータが取り出せました。復旧したデータをお客様にご確認いただきOKをいただきました。

作業期間:1日間。データ復旧。
コメントを付けているため、すべての事例を紹介できませんが、もしお困りの際は実績豊富な当社へご相談ください! 関東エリアは出張作業もやってます!


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