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昨日からスタートアップ修復が終わらないのデータ復旧事例


現象:スタートアップ修復が終わらない
OS:Windows7
メーカー:DELL
原因:ハードディスク故障(セクタ不良)
フラグ:データ復旧成功


・スタートアップ修復が終わらない症状などについて(お客様談)

前日まで普通に使えていたが、今朝、起動時に異常に時間がかかった。そしてなんとか起動したが、アイコンをクリックしても、ファイルもソフトも立ち上がらない。再起動させると、スタートアップ修復がはじまった。システム担当に見てもらったが、昨晩にかけたスタートアップ修復が終わらない。販売管理のソフトを入れている。このデータだけは何とか取り出したい。


・故障の原因と補足について

タイプ     : 突発型
その他ポイント: なし
コンディション: とても良い

*用語については当社で勝手に名付けています。

ハードディスクにセクタ不良が発生していました。こちらの画像はハードディスクの SMART 情報です。なお、SMART 情報はハードディスクの記録であり、フリーソフトなどで簡単に調べられます。またセクタ不良とはハードディスクの記録面の磁力が劣化して弱くなる故障です。磁力が劣化し、弱くなってしまうと、その部分は読み出すことも書き込むこともできません。ただし記録面全面の磁力が一気に弱くなることはありません。部分的な故障が大半です。

セクタ不良はハードディスクの宿命的な故障です。書き込み時は磁力を変更するため、負荷がかかり疲労が溜まります。そしていつかは磁力が劣化して弱くなります。そこでおまけのセクタが準備されていて、セクタ不良が起きるとおまけを使います。「05:代替処理済みのセクタ数」がそのおまけですが、カウントされておらずおまけを使っていないという意味です。しかし「C5:代替処理保留中のセクタ数」と「C6:回復不可能セクタ数」はカウントされており、セクタ不良が起きたけどおまけを使うことができなかったという意味です。

このような数値は、突発型と言いましょうか、ある日突然たくさんの不良が起きると処理しきれずこうなります。ちなみに疲労が蓄積されるようなのんびり発生する分には「05:代替処理済みのセクタ数」のおまけがしっかりと使われます。さらにこのような数値の場合は、カウントされていないセクタ不良もあって、作業を進めると実はたくさんあったなんてこともあります。以上は数値上の補足です。数値では見えない状況については以下に進みます。

作業を進めてみると、カウントされていないセクタ不良はなく、劣化のはじまった初期段階の状態でした。なお、余命期間と言いましょうか、劣化がはじまってからも踏ん張って稼働してしまうケースもありますが、こちらは劣化が始まってすぐにコケた感じです。痛みがないきれいな状態でした。クローンディスクを作成し、修復を施すと、無事元通りに起動できました。ちなみに、無事元通りに起動できるということは、星の数ほどある Windows のプログラムに損傷がないという意味になります。状況は、とても良いものでした。

このトラブルの概要については、「スタートアップ修復が停止する、終わらない」の原因と対処法 及び スタートアップ修復を繰り返す、失敗するの原因と対処法 で確認してください。当社ホームページのコラムで解説しています。


・スタートアップ修復が終わらないのデータ復旧について

販売管理ソフトは SQL サーバーで動作していたため、データだけ取り出しても元に戻せないものでした。そして新品ハードディスクにクローン化し、パソコンを起動させ、システム上でバックアップを取りました。取り出し希望のデータの関係で、特殊な作業になりましたが、お客様に救出したデータをご確認いただき無事OKでした。
作業期間:2日間。データ復旧。
コメントを付けているため、すべての事例を紹介できませんが、もしお困りの際は実績豊富な当社へご相談ください! 関東エリアは出張作業もやってます!


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